『様々な所作に触れる』
こんにちは。
はやしだ千尋です。
ご訪問ありがとうございます。
食事をする際や紅茶やワインを飲む時など、
様々なシーンで何気ない所作が周りに安心と信頼を与え、
それが仕事やプライベートによい影響として現れます。
私は着物の講師として様々な所作を身に着けてきましたが、
先日改めて和食のマナーについて学ぶ機会がありました。
その中で食事を頂く際のお箸の使い方で、
タブーとなる
「きらい箸」には
なんと40種類以上もあるのをお聞きして驚きました。
その一つに
お箸を両手の親指に渡していただきますを言う
「拝み箸」です。
私はこれ以外にも、普段の食事の時に意識をしないでやってしまっていたことが沢山ありました。
「いただきます」は
色々な食材の命を頂き自らの命にさせていただきますという意味が込められていますので、
箸を持ったままの「拝み箸」では失礼に当たります。
そして、
食材を作る方、
配達する方、
販売する方、
調理や配膳をする方など
食事にかかわる全ての方々に感謝する
「ごちそうさま」
も大切なマナーの一つです。
日本人として私自身、社会人生活も長く、ある程度は知っているつもりでしたが、
今回の和のマナーを学ぶことで、
仕事にも大いに役立てていきたいと思っています。
正しく美しい所作のためのマナー
の重要性を再認識した一日となりました。
『食事の席での着ものの所作』
着ものには
長い袖があり、
帯を締め、
長い裾がありますので、
洋服にはない所作があります。
私も着始めの頃は、所作も分からず気にもしていなかったので
ヒヤリ💦
としたことも何度かありました。
所作には日頃の生活の仕方や心の置き方など、その人の人格や在り方が表れると思います。
せっかく外見の美しい着ものを着たのですから、
美しい所作を心がけ好感の持てる女性になりたいと思います。
まず、座り方は洋服の時と同じで、
足と膝を揃え、浅く腰掛け帯結びが崩れないように気をつけ、
テーブルと自分の間は拳一つ程度空けます。
ナプキンは、膝に置くか帯に挟むのがベターだと思います。
胸元に挟むと着崩れの元になりますので、もしどうしても胸元までカバーしたいのであればナプキンクリップなどを使用されるとよいかと思います。
その時、膝にもう一枚ハンカチなどが必要な時もあります。
そして、手を伸ばすときは、お袖の袂を持ち(袖口の下あたり)食器などに触れないように気をつけ、手首をニョキッと出さないのが着もののマナーです。
美しい立ち居振る舞いを身につけ、素敵な着もの女子を目指しましょう。
そして、以前ブログでもご紹介いたしましたが、「懐紙」の活用法として、
お菓子を乗せる、包む、メモ用紙の代わりに使う、
そしてコロナ禍の今では食事中のマスクを置くのにも使えます。
魚料理を頂く時にも懐紙が活躍します。
先日の会でも改めて食事の場面でどのように懐紙を使うか学び直すことができました。
お茶席のときは、懐紙を胸元に挟んでおき、お茶を頂いて口紅など器の汚れを指で拭き取り懐紙で拭きます。
お茶席ではバックを持たないので、お太鼓に忍ばせたりしますが、食事のときは、手元のバッグに入れておくとすぐに取り出せます。
『くす玉』
今年もあっという間に季節は進み5月になりました。
5月5日の端午の節句。この日は現代では様々なセレモニーでみられる
「くす玉のルーツ」と関わりが深いと言われています。
5月5日は旧暦で6月上旬、梅雨の時期です。雨が多いこの時期は体調を崩しやすく憂鬱としがちです。
先人の人々は、尖った葉の先が邪気を払うと信じられていた菖蒲やヨモギを門や家の角にまつったそうです。
貴族たちは、竹を毬形に編んだものの中に様々な香木や薬草を入れ、それに菖蒲やヨモギの葉を飾り付け五色の糸を長く垂らし飾ったものを「薬玉」クスダマと呼び、美しい形で邪気祓いを楽しんでいたとされています。
これが現代でいう「くすだま」のルーツとされています。
この薬玉は子供の着ものの文様にも多く見られ、
男女関わらず邪気祓いや長雨による病気などにかからないようにと
願いが込められていました。
同じく男の子の着ものによく見られる「兜」には家の繁栄の願いが込められています。
日本古来の行事に思いを馳せながら、タケノコやカツオ、ブリやタイなど勢いのある食べ物を頂き子供の成長を願いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。